キリン電波書簡

一方通行の手紙です

二十八通目

前略

 2022年一通目のお手紙です。皆様いかがお過ごしでしたか。楽しい正月を迎えられましたか。私は特に何もない正月でした。一応喪中ということもあり、大人しくしていたのですが、そもそも私は正月が嫌いなのです。この怨嗟を元日にお送りしたかったのですが、流石にめでたい気持ちで楽しんでいるところに水を差すのもいかがなものかと思い、温めてきました。冷え切っていますが。

 

 ここから延々といかに正月が嫌いかというテキストを書き連ねていたのですが、なんだかだんだん疲れてきてしまったので消しました。やはり「嫌い」とか「怒り」というのは恐ろしいほどエネルギーを消耗します。ただでさえ少ないエネルギーなので、有意義に使っていきたいですね。少なくとも宛名のない手紙にしたためるような内容でないことは間違いありません。好きなものの話でもしましょうか。伊達巻が好きです。

 

 せめてもの抵抗として「お正月」という表記から敬意を削除して「正月」と書き換えてやりました。ざまぁみろ。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

草々