キリン電波書簡

一方通行の手紙です

53通目

 前略

 春めいてきたと思えば急に冷え込むこの頃ですが、体調など崩されていませんか。私は元気です。

 最近日本茶にはまっているんですけど、きっかけは煎茶堂の透明急須でした。片手でもしっかり持てるサイズで、透明な樹脂で作られているから取手がなくても熱くないという触れ込みです。平たくて場所も取らないから収納もしやすいし、何よりビジュアルが良い。内部の底面がラウンド状になっており高級グラスのよう。食洗機も漂白も、もちろん熱湯消毒もできるし、口が広いから洗いやすいというメリットもあります。

 不満点といえば量があまり入らないので一度にたくさん飲みたい時には向かないということくらいでしょうか。1煎目に2煎目を足す みたいなこともするみたいですけれど。

 最初はこれが気になって、大容量の類似品に手を出してみたりもしました。しかし実際淹れてみるとどうにもテンションが上がらない。

 味にそこまでの差異はありません。類似品は茶漉しがないから茶葉の広がりも十分だと思う。では何か。

 違いはやっぱりプロダクトの美しさなのではないでしょうか。

 美しいプロダクトは七難隠しますね。

 まさか道具から日本茶を好きになる日が来るとは。

 あんまりたくさんごくごく飲むよりは、ほどほどの量のお茶をじっくり味わって飲むのが良いです。

 相変わらずカフェインには弱いので、予定のない休日の楽しみになりました。煎茶堂は日本茶の定期便もやっているので興味があれば是非どうぞ。

 

 それではまた桜が散った頃にお手紙を書ければと思います。お身体には気をつけて。

 

 

 草々