キリン電波書簡

一方通行の手紙です

四十八通目

 前略

 天気予報の気温を見るのが嫌になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。夏本番どころか夏本戦みたいですよね。俺たちの戦いはこれからだ。地球環境先生の次回作にご期待ください。

 

 そんな暑い気候で減退しつつあったスーパー銭湯欲でしたが、平日休みをとっていたということもあり行ってきました。同行者がいたのでサウナは1回のみ、残りは岩盤浴。結局中も外も暑いのですが、結果的に汗をかくのではなく、目的を持って汗をかくというのはやはりいいですね。そしてどれだけ汗をかいてもその先にはお風呂があると約束されている安心感は夏の暑さとは別格です。

 

 ひとしきり岩盤浴で汗をかき、落ちついてからだらりと座ってソフトクリームを食べました。環境問題など素知らぬ顔で吹く強めの冷房、必死に訴えかける蝉の声、緩やかに襲い来る眠気と疲労感、冷たく甘いソフトクリーム、テレビで流れている再放送のミステリードラマを見るともなく見ていると「あぁ、これが幸せなのかもしれない」という心境に至りました。時間差で整ったのでしょうか。

 世の中にはもっと刺激的な幸せがたくさんあるんでしょうが、ひとまず今の私にはこれがいいのです。

 

 冬場は冬場で別の幸せが見つかるかもしれませんね。その時はまた手紙を書きます。

 

 酷暑を生き延びましょう。それではまた。

 

 草々