キリン電波書簡

一方通行の手紙です

二十二通目

前略

 お元気ですか。私は腰が痛いので居住まいを正しながら筆をしたためています。

 腰が痛くなってから屈むこともままならず日常生活に支障を来しています。そんな中困ったことが服の脱ぎ着です。意外と屈む動作が多く、悲鳴を上げそうになります。風呂上がりに下着を身につけながら考えたのが「これ、褌なら屈まなくて済むのでは」ということ。あとから教えてもらったのですが手術着として丁字帯が使われているようですね。

 思い立ったが吉日ということで通販を利用し注文してみました。越中ふんどしを二枚と六尺ふんどしを一枚です。六尺ふんどしは完全に趣味。頼めばすぐ届くなんて本当に良い時代ですね。

 その後着用した感想と気付きを残しておきます。

 

越中ふんどし

 何よりまず非常に楽です。トランクス的と例えられていますが普通のトランクスと比べてホールドはあるし程よい感じに包まれて心地が良い。ゴムの締め付けがないので寝る時にも適していますね。

 目的だった「屈まずに着用できる」については、ふんどしを後ろから前に通すときに屈まなければならないので思ったほどではありませんでした。しかし、普通のパンツに比べたら楽であることは間違いありません。

 難点としては前垂れ部分が割と長くなるので、普通のボトムスだと中でぐしゃぐしゃになってシワがつく点です。もちろん適切な長さに調整されていればこうなりにくいのでしょうが、オーダーメイドでもない限りは避けられないかなと思います。着物だったらこうならないんでしょうね。

 

六尺ふんどし

 かなり趣味性が高いです。実用性という意味での強みはあまりないかなと。しっかり締めるのでコルセット的な役割にもなるらしいです。

 締め方にやや慣れが必要になりますが、今はYouTubeで検索すれば山ほど締め方の動画が出ているので大変参考になりました。

 難点としては座った時や横になった時など締め込んだお尻の部分がやや痛いことがありました。これは生地が馴染んでいなくて固いからというのもあるので素材や新品度合いで変わってくるかもしれません。

 自分では確認していないんですが、ボトムスを着用した時に線が響かないかなというのがやや心配です。割れ目のところがでこぼこしているとギョッとされてしまうかも。

 トイレの大きい方の時、解くのではなくて横にずらして用を足す というやり方にかなり抵抗がありましたが、実際にやってみると意外と大きく動くので汚れたりすることはなさそうです。

 とりあえず見た目がセクシュアルという点だけで十分に意義はあると思うんですよね。

 

 前から気になってはいたので(黒猫とかは穿いたことがありました)今回ヘルニア再発で良い機会になりました。常用するなら越中かな と思うので、可愛いものを何点か買い足してみようかと思います。購入に当たり諸先輩方からたくさんアドバイスをいただけたので非常にありがたく、感謝しています。

 自分がふんどしを愛用するとは思いもしませんでしたが、三十代も後半に差し掛かってきていますのでどんどん新しいことにチャレンジしていきたいです。

 それではまた近々。

 

草々